目次
戦後の典型的な並四ラジオ回路 6C6-76-6ZP1-12F 構成で製作しました。
回路図をクリックすると拡大します。
すべてがノスタルジックなパーツではと?と自画自賛しております。
(この記事は私が書いたGooブログの2008年の記事を移動し再構成したものです。)
MT管の並四ラジオに続き、ST管バージョンです。
ノスタルジックかつ贅(ぜい)の限りをつくしたパーツたち(大げさ?)
制作にあたり、めざしたものは、見た目にカッコイイ並四ラジオをつくろう!です。
こだわりのパーツたち
①「ミズホ通信」の並四・高一ラジオ用シャーシ「S-4」 (秋葉原 東京ラジオデパート3階の「シオヤ無線電機商会」で購入→2020年現在は無線ショップ ハムセンター http://www.hamcenter.co.jp/で復刻版が販売されています。)
②豆コンと並四用単連エアーバリコン (秋葉原 東京ラジオデパート3階の「シオヤ無線電機商会」で購入)
③低周波チョーク700H 10mA CH-4 (NPO法人「ラジオ少年」 http://www.radioboy.org/ )
④並四用電源トランス P-35(ミズホ通信のシャーシにピッタリとはまります。2020年現在ではNがつきP-35Nで購入できます。秋葉原ラジオセンター1階にある東栄変成器で購入https://toei-trans.jp/)
⑤出力トランス 東栄変成器 T-600/12K
⑥平滑回路用チョーク10H 50mA (S・E・L製チョークコイル ヤフオクで購入)
⑦高周波チョークコイルRFC 4mH (ヤフオクで落札)
⑧並四コイル (ミズホ通信コイル シオヤ無線電機商会で購入 元祖トリオの並四コイルも持っていたのですが今回は使用しませんでした。)
⑨6C6に使用するシールドケース (シオヤ無線電機商会で購入)
⑩古典ラジオで使われていたダイヤルのレトロなレプリカ RTD1 (ハムズオフィスで購入。http://hamsoffice.jp/com.html)
⑪延長シャフトとツマミ(ヤフオクで購入)
⑫ST管用ウエハーソケット(古いラジオからの取り外し品でヤフオクで購入)
⑬古いラジオから取り外された回転式スイッチ (ヤフオクで落札)
⑭ブロックケミコン22μF+22μF
チョークを使用してグレードアップ
高周波チョークコイルRFC、低周波チョーク700H、平滑回路用チョーク10H 50mAのチョークを使いました。
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チョークコイルとかチョークトランスと言われますが、抵抗を使った方が安いことは、外観構造を見ても明らかですね。
こうだったんじゃないか情報
本来、ラジオは創成期から高級品でしたから誰もが買えるものではありませんでした。そのころはチョークはあたりまえに使われていました。
日本では戦争中には、さまざまな物品等も含め、使用を減らさざるを得ない状況となりました。チョークは貴重な金属である銅が使われていました。
抵抗器の方が、金属を多く使わずに済んだということでしょう。戦後まもなくは、さらに経済事情もあったのでしょう。
能書きはさておき、
低周波チョーク700Hはオーバーチョイスです。
低周波チョークは、大きさもミズホ通信シャーシには、内部に入らず、本来出力トランスを載せる場所にドーンと構えることとなりました。
さらに、エアーバリコンも上に載せるスペースがなくなり・・・
考えた末に、できたのが、巨大な古典ラジオダイヤをつけたバリコン。
そのために、アルミ板を適当なサイズに切って取り付けた次第です。
意味もなく いかしてる! と自画自賛しております。
700Hもある必要はないでしょう。
今は手元にないので、測定はできませんが、明らかに音がいいのです。
感度抜群で音質も改善できている!
ノイズがチョークされているわけですからそうなんでしょうが。。。
現在はこの700Hもあるチョーク、ラジオ少年でも販売されていません。現実面、100Hか200Hもあれば十分でしょう。
もちろん音の良さは、スピーカーとキャビネットにより大きく変わります。
古典ラジオ用スピーカーの箱にパーマネントスピーカーをいれて ふくよかな音声で楽しむ
これは、ヤフオクで落札したものです。
スピーカーは本来、マグネチックスピーカーが入っていたのでしょうが、
出力トランスを取り外したパーマネントダイナミックスピーカーが取り付けてありました。
いくつかの自作ラジオにつないでみましたが、どれもいい音です。
2020年現在、AM放送終了前にAM変調(MW)の真空管ラジオを作るためのパーツ入手方法
2020年現在、AM民間放送は、ワイドFM(従来のFM周波数の少し上のおよそ90MHz~95MHzあたりで放送)FM補完放送局と同時に放送されています。全部ではありませんが。 またネットラジオ(radiko)アプリによる放送と3タイプのラジオが聴けます。さらにオンデマンドでも聞けますし、 ラジオ放送を聞くことをこよなく愛する私の元同僚などには、楽しみは増えましたね。 しかしながら。AM方式の放送は近い将来に確実になくなります。理由は、防災時に確実に受信できるFM方式がよいのと高い建物の多い都市部などではAM方式では電波受信障害が起きるからです。海外ではまだ続くようです。
それでも作りたい方へ。
①キット
・NPO法人 ラジオ少年 http://www.radioboy.org/
残念ですが、2020年2月末をもって個人の人への販売は終了となりました。
でも、法人代表の原様のWebサイト「おじさんのラジオ製作教室」http://www.ja8atg.com/radio/
が大変参考になります。
・ハムズオフィス http://hamsoffice.jp/
昔懐かし前面パネルにバーニアダイヤルのついた0-V-1や5球スーパーなどあります。
鉱石ラジオ製作のための検波器などもあるので必見です。
・WATS http://www.watz-net.com/
秋葉原のラジオセンター2階にも販売しているスペースがあるので実物を見るのですが、
コンパクトで個性豊かなものがいろいろとあります。
②パーツ
上記のキットのお店にもありますが、それ以外として。
・祐徳電子 https://cqhamradiorgu.stores.jp/
「ラジオ少年」に納入しているお店です。日本のお店です。
ラジオ少年と同等のトランスや測定器・一部のキットなどを購入したい場合はこららのお店になります。
・無線ショップ ハムセンター http://www.hamcenter.co.jp/
「ミズホ通信で」かつて販売されていた並四・高一ラ ジオシャーシや五球スーパーシャーシ復刻版があります。
ヤフオク・Yahoo!ショッピングでストア販売もされています。
・フロービス http://www.furo-visu.com/
真空管アンプや真空管ラジオの製作例が多数、回路図と製作写真とともにサイトに載っています。部品もいろいろとそろっています。
私自身、こちらでパーツ購入して、製作例を参考にいろいろと製作しました。
真空管FMラジオ
ワイドFM対応の真空管FMラジオキットは一般のお店にはありません。
自作する方は、パーツをコツコツ集めるしかありません。
ヤフオクでたまに真空管FMラジオが出品されているので、チェックしておくとよいと思います。
製作例(GT管)が先ほどのフロービスで紹介されています。
自作向きのパーツを集めるのは容易ではないことやキットは皆無(ハイブリッドなるものもありますが)です。
いっそDSPラジオキットを作る!
今最もトレンドなラジオキットは、DSPラジオでしょう。現在販売されているほとんどのラジオがDSPラジオです。
「FMラジオキットでも、よく確認しないとワイドFMに対応していないものもあります。
外国ものキットだとFM放送帯が日本より高いものがあり、ワイドFMを聴くことができます。逆に普通のFM放送が聞けませんが」
私がちょくちょく利用させてもらっているのがaitendoです。
DSPラジオキットは、aitendoさんでたくさん販売されています。https://www.aitendo.com/
私が作った一例として紹介します。これ以上簡単なものはない!というキットです。
「速攻!ブレッドボードFMラジオ [BBD6952v2] 」https://www.aitendo.com/product/18930
DSPラジオモジュール M6952v2 を使った初心者のかたでもはんだ付けなしでできます。バーアンテナを追加すればAMも聞けます。
aitendoサイトで確認していただければ、わかりますが、私はそれを見かけが大げさなラジオにしました。
まとめ
この記事で紹介しましたラジオは2008年に製作したものです。また製作してみようかな?と思い秋葉原に行ったりネットで探したりしましたが、コイルや豆コン、単連エアーバリコンRFCなど入手困難となっていますね。根気よく出品されるのを待つか、代用品を使うか、コイルなど自作するとか、バーアンテナでもいいですね。
昔の市販ラジオのジャンク品をヤフオクなどで見つけてそのままレストアするのも面白いですし、部品どりして製作したり、改造したりするのもいいかなと思います。
タイトルにしました「ミズホ通信」は、ミズホ通信研究所(http://mizuho-lab.com/ )の方々へ中波帯とアンテナ関係を引き継がれています。販売は 合資会社 エフエーエルでヤフオクhttps://auctions.yahoo.co.jp/seller/eiset?sid=eiset&b=21&n=20 となっていいます。ミズホ通信のラジオシャーシは、先ほどの無線ショップ ハムセンターで販売となります。
「ラジオ少年」は、一般の方への頒布は終了しましたが、NPO法人としての活動は続くとのことです。これも先出の「祐徳電子」でパーツが販売されています。
・・・とこんな記事を 昭和20年代に発売された サンヨー SS-48 の5級スーパーラジオのPUに上記のDSPラジオをつないで聴きながらまとめております。(自宅は、スーパーでもアンテナを外に張らないと電波が届きません)
*今後、あらたな情報を追記していくつもりです。最後までお読みいただきありがとうございました。