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どんなキット?
Fender Champ 5F1 回路をもとにした、【春日無線変圧器】の【5F1 ギターアンプキット】を製作しました。
キットでは、ダイオード整流にしてコストダウンも図っています。
(2021年7月現在、春日無線変圧器さんのサイトから本キットは販売されてないようです。Ver.2 ですから新バージョンがでるならうれしいです。)
いつものように改造しました。一番の改造点は、トーンコントロールスイッチを付けてAA764風に切り替えたりもとの5F1に戻したりできるようにしました。
目次
外観(改造後のごてごて感!)
はらわた内部配線です(改造後のごちゃごちゃ)
トーンコントロール回路の切り替えとMOS-FETリップルフィルター回路
キットオリジナルの特徴
★5F1回路を忠実に再現していること(ダイオード整流を除いて)(整流用ケミコンは縦型でチューブラではないです。)
★春日無線はトランスの会社。このキット専用に用意した電源トランス KmB-5f1 (95mA) と 定評あるアウトプットトランス KA-54B57T (5W)でかためています。
★CR類やジャックは、こだわりのスイッチクラフトやXiconを使用しています。
★初心者に優しい製作手順書がついています。ネジ取り付け、はんだ手順まであります!
★アースでやぐら配線にするなど、昔ながらのオーディオアンプと同様な配線が渋いです!
【改】改造したところ
★切り替えスイッチを付けてchamp AA764風のトーンコントロール(ミドルは省略)を使ったり、元のchamp5F1に戻せるようにしたところ。
★最近勉強中のMOS-FETリップルフィルター回路に替えたところ
★若干の手持ちのパーツに変更しています。
電圧チェック
以下、タグは実測値です。( )は、マニュアルの数値です。
B電圧が低くなってます。MOS-FETリップルフィルターの設定に問題ありそうです
Fender コントロール回路(MID無し)のスイッチ切り替え回路と配線図
スイッチ切り替えで、AA764タイプ(ミドルは省略)になります。
5F1回路に、トーンコントロールを付けるとかなりゲインが下がるようです。好みに合わせるために、完全切り離しできる2回路2接点スイッチにしています。
実体配線図です
ただ、製作を終えて疑問に思うことは、スイッチは一つでもよいのでは?と...実験するのが一番!後日やってみます。
MOS-FET リップルフィルター回路
ブリッジダイオード( UF4007)は、電源トランスにつけられるようになっています。なかなか面白いアイデアです。トランスも95mAもありながらかなり小さいです。さすが春日無線オリジナル!
さて、またMOS-FETリップルフィルターの私自身の勉強です。
ぺるけ氏の「真空管アンプの素」を購入して勉強中です。
Facebookグループ「真空管ギターアンプ製作センター」の方から指摘してをいただき、本には「この回路の電圧配分ですが、ドレイン~ソース間電圧は8V以上ないと安定に動作しません」とあるとのことで確認。
これも含めてまだまだ勉強の必要ありと実感!
以下、現在までのうす~知識です。
Rの求め方
Rの求め方 (回路設計超初心者の私が勉強した覚書です)
(ブリッジ整流後のV1は、トランス230Vのルート2倍、
さらにダイオード順方向2個分の電圧降下1.4Vなので、
V1 = 230×1.414ー1.4=325.22V)
経験値の理屈:V1は電源トランスのタップの1.3倍程度
V1=230 × 1.3= 299 V → 300V
ともあるので、アバウトに 310V とする。
本機では、ほしいB電圧B1=305V (マニュアルの最適値)なので、V2は1V~3V高いから、V2=308Vと仮定する。
流れる電流Iは、
I = 308V÷1MΩ = 308 ÷ 1,000,000 = 0.000,308A
R = ( V1- V2 ) ÷ I = ( 310-308) ÷ 0.000308=6493.5Ω =65kΩぐらい
必要な抵抗は、R=65kΩ となりました。
しかし、組んでみると違ってました。B電源が下がりすぎてしまいました。実際には R=43KΩ 程度 でした。
実測値V1=312V またV2=299Vでした。R =( 312 - 299)÷ 0.000299= 43.5kΩとういうことでしょうか?
以下の写真のようにRの抵抗を交換できるようにしたので、実験をしながら最適な数値を決めたいと思います。
いまのところ、使用にあたって問題は生じていません。
R = ?kΩ 抵抗は、B電源に調節が必要になったときに、差し込んで交換できるようにタ-ミナルブロックを付けました(試作です。要改善!)。製作後、の仮組です。
オシロスコープで簡単に波形を観察
★ トーンコントロールをオンにすると、明らかにゲインが下がりますね
トーンコントロール スイッチ オフ’(5F1)の場合
トーンコントロール スイッチ をオン(AA764)にした場合
★ボリュームの小さいときからすでに歪が出ています。
★ 12AX7のプリ部前段からすでに歪が早めに現れています。6V6GTパワー部による歪ではないですね
ギターで音出し
弾いてみましたが、動画はいずれ
はっきり言えることは、トーンコントロールをオンにすると、明らかに音量が下がります。
またスピーカーはJensenのP8Rアルニコを内蔵させた5F1レプリカのキャビネットです。
3.5W出力です。フルテンにしなくとも爆音になり、日本の庶民の集合住宅では近所迷惑となります。
練習スタジオで今度試してきます。期待ください!
まとめ
今回の春日無線変圧器のオリジナルの5f1回路をもとにしたキットは、特別にキット専用に作った電源トランスを使用するなど、トランス専門店でありオーディオアンプキットも多数販売している専門店だけあって随所にこだわりあるキットとなっています。12AX7のピン配置を前段と後段を逆に使っているのも配線をすっきりして美しくするためでしょう。
見た目の綺麗さは、結果的に良いアンプになりますね。
いくつか5F1 回路をもとにした6V6GTシングルギターアンプの場合、
トーンコントロールがない方がよい!??(5F2やAA764の本物アンプヘッドが悪いという意味ではありません。素人レベルで自作したアンプにトーンを追加することです。)
整流管整流とダイオード整流は、好みの問題かな?
と思いました。
Champシリーズの6V6GTを使用したシングルアンプで最も有名となったのがchamp5F1 だった理由もわかり気がします。
まだまだトーンコントロール回路と12AX7プリアンプ部の研究をしてみたいです。
今後も 超初心者レベルの製作に関心のある方を中心に、製作と記事を紹介でければと思います。