真空管ギターアンプ

【Champ 5F1 】スタイル 真空管ギターアンプキット 【若松通商 TGA2012】の製作【改】

2023年にさらに改造しました。

MASTERボリュームの追加(写真にあるボリュームはGAINとして、パワー段の前にMASTERボリュームをつけて小音量でも歪みます。)

π型アッテネーターのへの変更(ボリュームが大きくても小出力でスピーカーをならせます。

改造記事は、まもなくこうご期待!

すべて写真や図は、クリックすると拡大します。(PCのみ)

Champ回路もとに製作するならこれ

【若松通商 TGA2012】真空管ギターアンプキットの製作記事です。部分的に改造してあります。

実はこれは、林 正樹氏の「真空管ギターアンプの工作・原理設計」

製作するfender Champ 5F1 スタイルのアンプヘッドを完全キット化したものが【若松通商 TGA2012】です。

キットはとにかく便利です!

例によって、若干のモディファイ?しています。

【改】恐れ多くも...少しだけ?いじったところ

★一番大きいのは、昔のChamp風にターミナルボードにCR配置して配線をしたところ。

★外見はご覧の通り自前パーツを多数使ったところ

★トゥルーバイパスのスイッチを無くし、低音のみブーストできる簡易トーンを入れたこと

(このフットスイッチこそ、このアンプがエフェクターのように使える切り替えスイッチだったのに...なんたる恐れ多い)

全体像です

見かけ倒しです!不要物だらけ!

 

 

 

★パイロットランプは、champと同じ6.3V電球とジュエルに替えました。やけにまぶしいいです。(もとは100V用ランプです。)

なので配線が違います。取り付け穴も少し大きくしました。

★12AX7にはシ-ルドケ-ス。なくても影響はありませんです。

★6V6GTと5AR4には、真空管クリップ。champでは、逆さ刷りになるので真空管を固定するために、これが必要です。なので必要ないです。

取っ手(ハンドル)。動かすときに重宝します。75mmの小型です。10mmくらいのがいいのですが、スペースがなかったのでM5の穴をあけて写真の位置につけました。

電源トランスのサイドにスペースがなかったので、前につけました。(真空管ガード用にも使われるハンドルですが、つけるスペースが全くとれませんでした。)

シール。またベタベタとはりました。今回は銘板風に正面にも張りました。(前にオーディオ自作の際は、業者に頼んで銅板で作りました。やはりチープです。)

トゥル-バイパスのスイッチの位置にあるのは、低音を強調するためだけのボリュームです。

Fenderでよく使われるトーンコントロール回路ではありません。

★シールが曲がっている!はがして作りなおせばよいだけのことですが・・・

ラインアウトに別のアンプをさすと、本機をエフェクターとして使える!(スピーカーを外す)

ラインアウトと書いてあるジャックは、改造ではなくキットオリジナルです。本にも書いてあるように、本機をエフェクターのように使うためで、ここから別のアンプのインプットにつなぎます。

フルテンにするとチューブ特有の歪サウンドが楽しめます。だからこそトゥル-バイパスのスイッチがついているのです。演奏時に使わないときは、エフェクターとしての本機を切れますから。

私は、本機よりも小出力のアンプ(0.1Wチューブギターアンプ)につないでいます。その場合、小さい音でも楽しめるというわけです。

ちなみにスピーカーアウト使用時は、ラインアウトはスイッチオフの状態になります。

内部配線です

ターミナルボード(青いボード)を使いました。20mmスペーサーで浮かしてあります。

CR類の配置は、Fender Champのサーキットボードを真似てます。

ターミナルボードは、フロービスさんで購入しました。http://www.furo-visu.com/parts.html

 

★ボードの右端にある8Ω 10W セメント抵抗がラインアウト用のダミー抵抗です。ボードのサイズからはかなり大きくて取り付けに苦労しました。ボード上につけない方がよかったです。

★カップリングコンデンサーに、定番のオレンジドロップを使いました。715p ではなく、716P です。上位版とのことですが。どう違うのか?

シールド線の使用は必要か?      キットには、シールド線が入っていたので使用しました。これでも細い巻きシールドですが、面倒です。

普通の配線材でgrand(アース)線と近づけて配線しておけば問題なさそうですが...

 

ターミナルボード配置と配線図

Fender Champのサーキットボードの配置を真似ました。

セメント抵抗の配置は無理があります。ボードではなくラグ版を使うか、メタルクラッド抵抗(10Wはサイズ小)をシャーシに固定する方がよいかも。

こちらは、真似をしたChamp 5F1 クローン  のサーキットボード(CR類を差し込んでみただけです)

シャーシ内での作業前に配線材にラベルを付けておきました。配線材も長めにカット。何しろキットのシャーシにこのボードを入れること自体無理がありました。

キットのシャーシサイズでは、平ラグ板を使用したほうがはるかに作りやすいようです。

 

BASS ブーストの回路図と配線図

本来あるべきフットスイッチの穴を利用して(穴が大きすぎるのでワッシャーをいれて止めています)、低音のみ大きくする回路をくっつけました。

Fenderトーンコントロール回路の一部ではなく、汎用の低音ブーストです。

理屈上はボリュームのレベル0でフラットです。

フラット=同音量ではないでしょうね。

こんなものいるのか?  ほんとは AA764 のようなTreble、Bass のコントロール回路を切り替えスイッチでつけたかったのですが、スペースがないです。

低音は結構効いています。低いレベルから効いてくるのでレベルを上げても差をそれほど感じません。(数値の見直しが必要かも。1MΩAポッド自体のほうかな?)

それから、ギターを弾かないときは、radikoをこのアンプで聴いているのです。低音を少し利かした方が耳に優しいかな....と

LTspiceで BASS ブースト をシミュレーション

LTspice勉強始めたばかりですので、それなりにご覧ください。

左が1MΩボリュームを5にしています。右は、1MΩの固定抵抗に替えたときのシミュレーションです。

簡易版でもいいかも。

 

その他の配線図

自分にしかわからん図ですね。本を買って林氏の正しい実態配線図を見ながら製作してください。

出力トランスの1次側が5KΩと書きましたが、本にあると通り7KΩにしました。(色は赤)

電圧チェック

本には回路図に各部の電圧が示されています。

プラスマイナス1割~2割の範囲なら正常動作とあります。

測定はデジタルテスターでgrand(アース)からの電位として測っています。

オシロスコープで観察

歪み具合がメインです。

BASS ブーストはlevel0にしてあります。

【1KHZ】のサインカーブの場合のみ

① ボリュウーム3の時

おや?サインカーブの形が??

② ボリュウーム7の時

 

 

③ ボリュウーム8の時

 

④ フルボリュウームの時

 

音だし! 弾いてみた!

ORANGEのキャビPPC108(中身はJensenのP8Rアルニコに交換しています)

本機は5W出力です。それでもかなり大きな音が出ます。とてもフルテンなどできません。

(庶民的なマンション住まいです。生活音に気を配って!と言う側の副理事長をしております。)

練習スタジオに行けたときにお披露目します。

功うご期待!

整流管は、5AR4 か?5Y3GT か?

オリジナルのchampは、5Y3GTです。

どう違うのか?

実は、5Y3GTを差し替えてもなります。

ソケットと真空管の接続位置が同じです。

ただ整流回路ほか設計によるので、本の通りが無難でしょう。

違うのは内部抵抗の差?整流の入力ケミコン容量の差?

5AR4は、5Y3GTより内部抵抗が低く、「電源のレギュレーションがよくなる」とのこと。5AR4の入力コンデンサー60μFまでOK・・・

そんなようなことが、下の本書かれています、(昭和41年初版、昭和53年第13発行)

それ以上にこの本の面白いところは、次のような感じの文面があります。

「~昭和28年~29年に日本デビュー.、それまで使われてきたST管80を駆逐するのに5年とかからなかった~」

「ケミコンのパンクを救うことができる傍熱型整流管!!」といいうキャッチフレーズ!

フロービスさんの真空管販売欄には、Sovtekの5Y3GTは、「傍熱型の為注意」と書かれています。

まとめ

このキットは、改造の必要はない!というのがまとめです。

それほどChampの基本を学び製作できる完全キットということです。

キットには、林氏の本がついています。これ自体がマニュアルです。

ですから、本当にはんだ付けも初めてという方には、実体配線図をよく見ながらという以外ありません。組み立て順番などは書いていません。

外見上の見てくれは、キットであってもオリジナリティを出すと楽しいと思います。

 

 

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