真空管ギターアンプ

パワー管を変更できるChamp風真空管ギターアンプ自作【6V6GT→6AQ5,6AR5,6BQ5】

「Facebookグループ 真空管ギターアンプ製作センター」の林正樹氏=師の新書籍がでたので記念写真。。。恐れ多いですな

ここにも6AQ5ギターアンプの製作記事があるのでこれから勉強します。

真空管ソケット変換アダプターとロータリースイッチを使って

パワー管6V6GTを変換ソケットを差し込んで6AQ5,6AR5,6BQ5に交換できます。

しくみは?

GT菅ベースにPCB用MT管ソケットを接続したものです。ベテランの方が作ったものを購入しました。

使用するには、ロータリースイッチでカソード抵抗を切り替えます。

全方位の姿見

配線の様子

回路図 最大定格を6AQ5に合わせたギターアンプ

GT管ソケットの6V6GTアンプをMT管6AQ5,6AR5,6BQ5交換することができます。ただし、

最大プレート電圧を考えて 6AQ5の250V程度で製作しました。

各真空管の最大定格は、以下の通りです。

6V6GTは315V (6V6GTAは350V)です。

ギターアンプの世界では、めいっぱい電圧を上げて使うのが常識のようです。

なので、6AQ5ギターアンプのおまけつきと考えた方がいいですね。

6AR5は、プレート損失を考えると250Vをオーバーしている場合は無理があるかも。ほんとに試す程度。

実体配線図です

パワー管ごとの実測値です

グラウンド(アースポイント)からのテスターによる電圧値です。

6AQ5

6V6GT

6AR5

6BQ5

Ep-Ip 特性 から実測値を見直します

12AX7のプリ部

直流領域のロードライン

「直線性のよい真ん中辺」とのことですが…

6AQ5のパワー部

交流領域のロードライン

真空管は、東芝TOSHIBAの6AQ5,6AR5, ナショナルNATIONAL6BQ5

日本製です。今も出回っています。

この球たちは、日本のラジオや通信機などでも多く使用されたようです。

取り外し品やデッドストックものが何周りもして手元にきたのでしょう。

6BQ5はひとまわり大きくMT9ピンです。

「真空管ハンドブック」や規格表をみると 6AQ5 は6V6GTから生まれた

便利なハンドブックです。

 

真空管の歴史は、ST(Standard Tube)管 → GT(Glass Octal Tube)管 → MT(Miniature Tube)管 と開発されてきました。

6V6GTをもとにしてつくれたのが6AQ5。

 

LTspiceでシミュレーション 製作の手助け です

回路の電圧と電流をシミュレーション

電流の表示方法は

トランスは違うモデルしかないので使いまわしです。

電圧は Grandからの数値だと思います。??

プレート電圧Epは プレート値P-カソード値K = 250.9 - 14.1 = 236.8 V

スクリーングリッド値も同様です。

定格内だけど

プレート損失= Ep × Ip = 236.8V × 27.3mA =  6.5 W

6AQ5の最大プレート損失12W内ではあります。

最大スクリーングリッド損失もクリアかな?

ただ、6.8kΩではスクリーングリッドの電圧を下げすぎ・・・

Champ5F1などでは10kΩがいれてあります。まねをしたということです。特性を無視しているかも。

手持ちの抵抗がこれしかなかったので6.8kΩ。

(LTspiceの真空管モデルに6AQ5と6AR5がありません)

 

電源のダイオード整流 π型多段式をシミュレーション

電源も勉強中です。なので余計なことまで試してます。

ブリッジダイオードCR整流のπ型で一段は普通やられているが多段式はさらに整流効果が高いらしい…

勉強はこちら↓

「9 電源回路の設計」ー平滑回路の設計

回路の負荷抵抗RLは、上の電圧と電流からおよそでB1電圧に近づけてるだけです。

段を通過するたびに脈流(リップル)が穏やかになっています。

π型1段の整流の場合もやりましたが、コンデンサーを合成して同じにすると差が見られませんでした。

もっと細かく設定してやらないと区別つかないのかな?

でも、コンデンサーの容量が小さい場合はリップルが顕著に残っています。↓

 

Champ 5F1 の電源回路では、コンデンサの容量が小さいだけでなく 6V6GTのプレートへの供給がπ型整流の前となっているのでリップルが残っているのでしょう。かなり前の設計なのでこれが当時の普及品。真空管ラジオも同じ整流回路がよく見られます。

しかし、ギターアンプでは ノイズ自体 も聞こえなくなるほどの爆音で使うこと多し!

 

 

ヒーターのDC化必要?

これも勉強のため。

既成のギターアンプでは、DC化なんてないし、ACの配線をネジネジしっかりしていればよいのでしょう。

オシロスコープで波形観察

いつもながら、測定ではなく観察です。

LTspiceなどのシミュレーションや規格表で少しだけ設計のままごと程度までまなんだのですが、実験結果は実際に計測器でみてみないと。それから本来の目的であるギター弾きでしょうかね。

・・・・のちほど、写真のせます。

 

ギターを弾いてみた

エフェクターは使わないでの試し弾きです。

 

・・・のちほど、動画公開します。

 

 

そもそも パワー管の種類まで交換する?

結論から言えば、交換はしない方がよい

するならば、6AQ5アンプを作りたければ、その設計と製作に専念すべきですね。

大いに参考になるのが、

「2 真空管の挿し替え」挿し替えの方法」

新しい本にも書いてあります。

「真空管の挿し替えの5条件」

こういうことが、十分にわかっている人ならよいアンプがつくれるのでしょう。

私のレベルでは、ハードルが高すぎたな。

実験アンプということで。

まとめ

あとで知ったのですが、VHT の市販アンプ  Special 6 専用の6V6ソケット→EL84 「Special 6 EL84 Adapter」というのがあるのですね。今は販売終了のようです。VHT Special 6アンプは12AX7と6V6を使っているのでchamp風のようです。バイアス調整はどうなっているのでしょう?

ならば、せっかくEL84(6BQ5)変換アダプターがあるので、こちら専用のギターアンプにしぼろうと思います。そのほうが、この実験アンプも実用ギターアンプとして使えそうです。回路の見直しです。

あらたに、「ミニチャンプ12AX7-6AQ5」ラジオ球6AV6-6AV6-6AR5ギターアンプ」をつくろうかと思います。

あっ!もっといいのがある!

「0.2W級集合住宅用ギターアンプ」

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