どんなアンプ?
前回に製作した【100V電源トランス使用ギターチューブブースター】試作を終えてしばらくギターとアンプを繋いで遊びました。しかしまた、「スピーカーを鳴らすアンプを作りたい!」
気持ちが抑えられず、シャーシもそのまま使いまわし、12AX7から双三極五極の複合管【6AB8(ECL80)】に替えてアンプ製作をしました。
この球なら、小型電源トランス20mAがそのまま使えますから。
「ギターアンプですか?」「いいえ ギターはなりません!複合管1本ではだめです!プリ菅がもう1本必要です!」
ギターの電気信号は非常に弱いので、プリ部で十分に増幅しないとだめですね。
「じゃ、使えないじゃないか!」
ギターアンプとしてダメですし、ステレオアンプでもないのでオーディオもちょっと。。。
これは、【radikoやらじるらじる】などのラジオアプリを聴くためのミニアンプです。しかもスピーカー内蔵です。もちろん外部スピーカーも使えます。
これをもとに、プリ菅を追加して 1Wギターアンプを製作予定です。こうご期待!
目次
外観です
シャーシ使いまわしのうえ、奥行長い方向に製作したものなので、出力トランス配置などカッコ悪いです。
写真や図は、すべてクリックすると拡大します。
シャーシ内部に8Ω3Wのミニスピーカーが入っています。穴が少なく雑です。止める位置もずれてごまかしてねじ止めしてます。
ラジオ製作のように前面パネルにくっつけるのが普通です。しかし少しでも良くなるようにとシャーシ内部をキャビネット代わりにしたということです。
オーディオアンプでは振動を嫌うものですから非常識ですが。ラジオ用ですから。
アンプを載せている下の箱は、戦前の高一ラジオの木箱で中身を取り出し、キャビネット替わりとしています。中にJensenのP8Rアルニコ8インチスピーカーが入っています。
(このラジオをレストアしようと思ったのですが、リベット打ちの真空管ソケットが取り外せず古い真空管しか使えなかったので止めました。新たに中身を一から作ろうと思っています。)
回路図と電圧です
札幌のNPO法人「ラジオ少年」で一般販売されていたときのキット「AMP-MINI」とほとんど同じです。
NPO法人ラジオ少年 http://www.radioboy.org/AMP-MINI/AMP-1MINIseisakuki.html
ラジオ少年で販売されていたトランス関係は、祐徳電子さんで購入できます。https://yutokudenshi.com/
小型電源トランス ZHW-BT-0V ¥1,400 税込
シングル用アウトプットトランス ZHW-BT-OUT-1M ¥720 税込
40×70mm 8Ω 3W だ円Speaker ( ZHW-171 ) ¥210 税込
電源トランスで160Vを繋ぎましたが、キット通りに180Vで構成した方がよかったかもしれません。
6AB8/ ECL80 三極五極複合管とは?
プリ菅(Triode)とパワー管(Pentode)が一つになった複合管です。
なので、これ1本でアンプ(モノラル)が作れます。
よく知られている 6BM8(ECL82) より出力が小さいです。
おかげで、20mAの小型電源トランスが使えて便利です。
ただ、困ったのがプリ菅(Triode)とパワー管(Pentode)のカソードが共通というところです。真空管の中でつながっています。
カソード抵抗をそれぞれに簡単につけることができない点で工夫が必要です。
私にはさっぱりわからず、ラジオ少年キットに頼った次第です。
この真空管はもともとTV用として使われてきたものだそうで、私も子供の頃、真空管TVで育った世代です。
TVの背面を除くと長いブラウン管と、たくさんの真空管がみえました。あのときにも真空管数を減らすために複合管が使われていたのでしょう。
6AB8 もあったのかな?
TVが映らなくなると、まず原因が真空管が切れていました。それを見つけて、電気屋さんにもっていって同じものを買ってきて、差し込むとTVが復活!
そんなこともありました。懐かし。。。
内部配線です
実体図です
最近、回廊から自分で実体図を書いてから製作することにしています。配線ミスなどのチェックもできるし、配線方法の見直しにも使えますから便利です。
最近、縦ラグと直付けの空中配線を極力減らして、平ラグを使っています。こんなに便利なものとは思いませんでした。要領が悪い配置です。
ただし、線が長くなりすぎないように配置しないとハムなどの原因になるとのことで気を使います。勉強!勉強!
アース配線も同様ですね。
オシロスコープで観察
これは書きかけです。のちほど。
鳴らしてみると?
1Wとはいえ、Jensenの外付けP8Rアルニコスピーカーの木箱キャビネットにつなぐといい感じの音でなっています。
内蔵スピーカーは、ポケットラジオの音そのもの。
インプットのジャックにステレオ→モノラル変換プラグでBluetooth受信機を繋いでスマホやPCで「radikoや らじるらじるを繋ぐと」真空管ラジオのよう!
2026年にAM民間放送のほとんどが終了することが決まっています。
これも真空管ラジオ的に聞く方法の一つかな。
もちろん音楽を聴いても問題ありませんが、モノラルになります。古いジャスなどにはいいですね。
ギターアンプ構想です
このままギターを差し込んでもかなり小さい音しか聞こえてきません。
ギターの電気信号では弱すぎるからです。
ではどうすればいいかというと、アンプの増幅を上げるしかありません。
特にプリ菅の追加!
ということで、12AX7の定番で行くか? 他に真空管はないか?
検討中です。12AX7での場合の構想図です。数値は未検討。
そもそもこの球でギターアンプを作った人はいるのでしょうか?
電源トランスも容量の大きなものに替えます。シャーシも新調します。
こうご期待!!!
まとめ
複合管や双三極管などは、1本で2本分というところが合理的で、趣味として製作するときも手間も調整もかからずいいことだらけです。
しかしながら、実際に製作する際に苦労もあります。それは2本分に分散できる配線が1本となるので込み合ってくるということです。
工作に慣れている人にはいいですが、かえって初心者にはちまちま配線しなくてはならず大変なこともあります。
されどです。1本でできる魅力があるのは確かです。まだまだ使ってみないと。。。
6BM8、6AW8A、6GW8、14GW8、などなど
このところの大きなテーマは、真空管ギターアンプの製作です。しかも自宅練習用です。小ワット、シングルが中心です。