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はじめに
この記事は私の元のブログから新しく改変したものです。(元ブログがまだ残っています。移行中というわけです。また製作したアンプは、引っ越しに伴い他の方にお譲りしました。)
2010年に製作した2A3シングルアンプです。オールRCA真空管が売りかも。
前段として6C8Gを使用した回路は、有名店の作品を参考にさせていただきました。SRPP結合です。
タマ(真空管)やシャーシは、ネットで購入。
その他は、秋葉原電気街で購入しました。東京ラジオデパート、秋葉原ラジオセンター
秋葉原では、一度で全部品購入したのではなく、買い忘れ等あって数回通いました。(交通費の方が高いです)
完成アンプです。
完成しての雑感
シャーシは、穴あけ済みのものを購入。鉄製です。
色については、たまにはこんな明るい色もいいのではと青色。カーショップにある車用の塗装スプレーを使用しています。
手ごろに自分で塗装するなら、ホームセンターではなくカーショップの方が色が豊富です。
タマ(真空管)は、丁度、RCA製のものがそろったので、統一してみました。
RCAの2A3は、SOVTECなどの他の真空管よりやや背が低いです。
火入れ
まずは、配線チェック。
一発で問題なし。
いよいよ、火入れ。
いつも、スライダックで徐々に100Vまで上げていきます。
異常は見られません。ホッ。
整流管は外して、ヒーター電圧のチェック。
異常なしです。
次に整流管もさして各電圧チェック。
ここまで無事が確認できました。
いよいよ、音だし。
CDプレーヤーとスピーカーをつなぎ、緊張の一瞬・・・。
・・・心地よいレッド・ガーランドのピアノが聞こえてきます。
いつもホッとすると同時に、この上ない喜びを感じる瞬間です。
愛用のアナログテスターです。サンワ SH-88TR
中身の配線。
2A3カソード抵抗のホーロー抵抗がかなり発熱するので、近すぎたカソードパスコンは離しました。
スパークキラーを電源トランス一次側に並列に取り付けました。
つけなくても、電源のオンオフ時に何も気にならなかったので効果はいかほどか。
RCA 真空管 6C8G と 83V と 2A3
電圧増幅管:6C8G (Vf:6.3V If:0.3V μ:36)
RCA JAN(Joint Army and Navy)製。つまり米軍放出品です。
この真空管は、双3極管ですが、トップグリッドがついています。
US8ピンのベースなのに1ピンが余っています。
ポピュラーな双3極管の6SN7や6SL7の前身だったそうで、
トップグリッドは、相互干渉を避けるための工夫だったようです。
6SL7GTのSRPPではなく、この真空管にしたのは、
見た目にこだわったということです。
整流管:83V (Vf:5V If:2V)
RCA製
傍熱型の整流管です。5AR4でもよかったのですが、ここもも見た目重視。
ST管タイプで統一したかったと言う根拠であります。
出力管:2A3
RCAというブランド
RCAは、Radio Corporation of America(アメリカ・ラジオ会社)。
私が、RCAに興味を持ったのは、ラジオの方からです。
RCAから発売されたRadiolaⅠ~Ⅲシリーズのラジオは、黎明期のラジオで、
一時期、ほしくてたまりませんでした。
RadiolaⅠ:鉱石ラジオ 1922年
RadiolaⅡ:低周波増幅一段の再生受信機(レシーバー式、電池式)1923年
RadiolaⅢ:再生検波方式 2球ラジオ(レシーバー式、電池式) 1924年
この当時のラジオは、交流式ではなく、A電源、B電源、C電源を使用するというもので、
現在使用するためには、その電源の確保をしなければいけません。
製作過程
タンゴトランス専用の加工済みシャーシを入手しました。プライマー処理済みのものです。
ソニックブルーは、スバルのインプレッサ用の塗料を使用しました。
落とし込みの部分は、メタリックゴールド塗装です。
裏蓋もついています。
トランスをマウントしました。
回路図
回路図エディタ-ビースケBSch3V 作成しました。
水魚堂の回路図エディタhttps://www.suigyodo.com/online/schsoft.htm
回路ですが、SRPP(シャント・レギュレーテッド・プッシュプル)です。
双3極管としてGT管では、よく6SL7GTを使われますが、6C8Gを使用します。
これは、トップグリッドがあるというもので形状もST管タイプです。
配線のためにグリッドキャップを使用し、シャーシに穴を開け配線します。
グリッドキャップは、秋葉原の真空管専門店で購入したした。口径に2種類あります。間違って大きいのを買ってしまい、これを買うためだけにまた秋葉原に行く羽目になりましたが。
タンゴ 電源トランス MS-160
タンゴ チョークトランス EC-12-150D
タンゴ 出力トランス XE-20S
整流管 83V
電圧増幅管 6C8G
出力管 2A3
以下をクリックすると、ビースケで作成した回路図がダウンロードできます。ご自由にお使いください。(spice等優れたシミュレーションソフトがありますが、こちらのシンプルさが私は好きです)
ダウンロードできなくなるという状態が2022年現在ありましたので、修正しました。